防衛機制③

               

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防衛機制③

2020年04月06日
「職場のメンタルヘルス」P92

D.同一視(アイデンティフィケーション、同一化)
優位に立つ人の社会の行動パターンの全体または一部分を自分にそっくり重ね合わせて自分を守ることをいう。
“同一視”を通じても社会性は成長するが、
度が過ぎると「好い奴だが自分というものを持っていない」との評価を得る。

E.取入れ(イントロジェクション)
周囲で常識的と認められている具体的な感情反応・行動パターンを自分のものとして取り入れて、
適応ストレスを処理することをいう。
同一化よりも表面的である。
「生え抜きよりも生え抜きらしい新参者」を無理につくることもある。
“取入れ”が過ぎると自分の内面との調和がとれず、かえって大きなストレスを背負いやすい。

F.合理化
都合のよい理屈や、宗教や倫理の都合のよい部分だけを引っ張ってきて、
寄木細工で自分を守ろうとすることをいう。
一見しっかりとした殻のような外骨格や頼りがいのある大黒柱のような内骨格に見えたものが、
実は“合理化”による寄木細工であることは多い。
「屁理屈つきの開き直り」は最も下手な“合理化”の例である。

(出典) AMERICAN PSYCHIATRIC ASSOCIATION : Quick Reference to the DIAGNOSTIC CRITERIA from DSM-Ⅳ,1994 : 高橋三郎・大野裕・柴矢俊幸・共訳: DSM-Ⅲ 職場のメンタルヘルス, 89~190頁, 医学書院, 1995より, 著者一部改変.
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