京都市の心療内科・精神科・神経内科。カウンセリングの保険診療や自立支援医療も受けられます。下京区 四条烏丸のあわの診療所。

診療時間
09:00~12:00 副院長 木村 院長 院長 院長
第1・第3 木村
17:00~19:30 院長 担当
専門医

休診:水曜・日曜・祝日
※金曜日のみ8:50~11:00
※第1.3土曜 木村 第2.4.5土曜 院長

予約優先制

075-341-5148

ご予約のお電話、お問い合わせの受付時間帯

(月)(金)
9:00~16:30
(火)(木)
9:00~19:30
(土)
9:00~15:30

〒600-8491
京都府京都市下京区室町通四条下る鶏鉾町500
鶏鉾ビル4F

8月20日(火)『私と貴方はチクワの友』‐1個の卵から1人の人間になるまで

2019年08月20日

「精神疾患の分類と診断の手引」P108

①卵子に元気の良い1匹の精子が潜り込んで、受精すると、卵は倍々ゲームで増え始める。

 

②だんだん増えて、今度は縦に切れ目を入れて広げた2本のチクワの背中を合わせたような形になる。

2本のチクワの背が合わさるところは1本のホースが縦に通るようになる。

細い方の母チクワの背がくぼみ始め、ついには、くぼみから縦長の子供チクワが生まれる。

子チクワを手放した母親チクワはのびのびと広がり始め、

相棒の太い父親チクワ(胸腔・腹腔とその中の内蔵など)までくるみ込んでしまい(全身の皮膚)、主として外との社交生活を受け持つようになる(全身の皮膚と神経系は親子なのである)。

 

③のちに子チクワの両側にはもっと細い筋の子分(神経堤)が平行して走るようになる。

これは母チクワから子チクワが切り放されるときの切口から逃げ出して、

自分達だけの筋を作った者や、そのまた分派達の自立心旺盛な幹部達で、

名前は脊髄神経筋・交感神経幹という。

 

④囲い込まれた父チクワの穴の一方の出口は尻の穴になる。

消化管の各部は、口・喉・食道・胃・十二指腸・小腸・大腸・肛門と

各部分部分に違った名前がつけられる。

気管・肺は喉から分かれて行く。

父親チクワは社交生活とは関係なく黙々と生活を支えるのである。

 

⑤子チクワはそののち立派に成長して、

体の主導権を握り全身を支配下に置く中枢神経系(脳・脊髄)となる。

両方のちくわの背と背の間を通るホースは大血管になる。

 

⑥子チクワと大血管ホースと細い方の2本の神経の筋、

つまり脊髄神経節・自律神経幹から体中のあちこちに枝が伸び始める。

 

⑦この断面はどこかで見たことがあると思う。

丸干し秋刀魚のぶつ切り断面を思い出して欲しい。

神経の筋のある方が背中で、消化管のある方が腹である。

このチクワはどこで切っても少々見かけは違っても基本的には同じ顔しか出てこない。

つまり金太郎飴のようなものである。

 

⑧神経の筋の一番上が膨らみ始める。

チクワの頭もそれをカバーするかのように一緒に膨らみ始める。

左右のチクワの実も膨らんで最後に膨らんだ3つの部分が小さな穴(口)を残して合流する。

合流して癒合したあとは我々の顔に残っている。

ときに出産までに合流が間に合わず兎唇として残るときがある。

 

⑨チクワから芽が出て伸びて膨らみ、先折れスプーンになって手足になる。

 

⑩脳からも芽が出て膨らんだ先っぽがへこみ、

皮膚の一部がレンズ状に膨らんだものと一緒になって目ができる

(話の筋とはあまり関係ないが、目は脳の出島である。目の奥の血管を見ることは、即ち脳の血管を見ることでもある。眼底動脈の硬化度を見ることで頭の血管がどれだけ堅くなっているかを知ることができる)。

こんな風にして五体ができる。

 

 

実は人体と発生と分化の仕組みは、ここで述べた程には単純ではない。

しかし詳しく話し出せば切りがない。

図39のDは、発生途中の胚子の横断画面であるが、

神経の支配は血管にも消化管にもその他の臓器にも及んでいるのがわかる。

膨らんだ神経の先端に脳という名前がつけられるだけである。

 

1人の人間の体の中でも頭・腹・尻は金太郎飴の頭・まん中・尻尾という隣り同士なのである。

本質的な違いはない。

してみると、

おなかで起こる現象が心の座である頭で起こり、頭で起こる現象がおなかで起こるのも当然の話である。

頭がゆらげば心で悩むといい、五体(筋・脈・肉・骨・皮)がゆらげば体で悩むというだけである。

 

(出典)
AMERICAN PSYCHIATRIC ASSOCIATION :
Quick Reference to the DIAGNOSTIC CRITERIA
from DSM-Ⅳ,1994 : 高橋三郎・大野裕・柴矢俊幸・共訳:
DSM-Ⅳ 精神疾患の分類と診断の手引, 223~224頁,
医学書院, 1995より, 著者一部改変.

TOP