職場の心身症と精神・神経障害

               

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職場の心身症と精神・神経障害

2020年04月06日
「職場のメンタルヘルス」P89

職場のメンタルヘルスとは、
組織のなかでの精神的・心理的なゆらぎのために職務遂行・能力開発・組織運営が支障をきたなさいように予防・対応をする活動である。

職場のメンタルヘルスを考える際には、
会社組織で1人の人間が、どのような内容に付いて評価されているのか、
また、そこから派生する問題点は何か、などについて考えてみることが必要である。

これを抜きにして、一般的な精神医学・心身医学の立場だけから問題を論ずるのは片手落ちをいうものである。

とくに正常範囲内での心と体のゆらぎとして考えられる問題の場合には、
業務上のいくつかのファクターや人格構造について、何が原因となっているのかを考えなければならない。

職場のメンタルヘルスで問題になることは、ほとんどが正常心理の“ゆらぎ”内のことである。

このレベルのストレスに対しては心理的防衛機制が起動して、
自分が傷つかないように現実行動を修飾する。
悩んでいる人への気付き・指導では、
自己防衛行動のパターンとその奥にこめられた心の姿勢を知ることが第一歩となる。

(出典) AMERICAN PSYCHIATRIC ASSOCIATION : Quick Reference to the DIAGNOSTIC CRITERIA from DSM-Ⅳ,1994 : 高橋三郎・大野裕・柴矢俊幸・共訳: DSM-Ⅲ 職場のメンタルヘルス, 89~190頁, 医学書院, 1995より, 著者一部改変.
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