感応精神病(感染精神病、家族精神感染)

               

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感応精神病(感染精神病、家族精神感染)

2020年04月06日
「精神疾患の分類と診断の手引」P152

心因反応や統合失調症では、家族全体が本人の妄想体系に巻き込まれてしまう場合がある。
例えば
「自分を陥れるために上司が嘘をついている。
自分を監視するためにアパートにまで会社が盗聴器を仕掛けている」のような、
少し考えれば現実にはあり得ないことでも、身近な家族から繰り返し訴えられた場合、
家族や親しい周囲のものまでが、それを本当のこととして信じ込んでしまう。
ここに至ると、治療の場に患者を連れていくことは困難となり、
しばらく手をこまねいて傍観せざるを得ない。

なお、心因反応の場合には、業務上のストレスが軽減したり、退職によって心因がなくなることで精神症状は消失する。

(出典) AMERICAN PSYCHIATRIC ASSOCIATION : Quick Reference to the DIAGNOSTIC CRITERIA from DSM-Ⅳ,1994 : 高橋三郎・大野裕・柴矢俊幸・共訳: DSM-Ⅳ 精神疾患の分類と診断の手引, 223~224頁, 医学書院, 1995より, 著者一部改変.
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